Umabi

Umabi NEWS うまびニュース

馬の靴屋さん!?
「装蹄師」ってどんな仕事?-後編-

  • トリビア

2016.12.07

お待たせしました!「装蹄師のお仕事」インタビューの後編です!実際の作業を見学させてもらい、「THE・職人」といえる装蹄師の仕事にすっかり魅了されてしまったうまびNEWS編集部。後編では装蹄師になるにはどうすればよいのかを中心にお話を伺いました。

前編はこちら ≫


■装蹄師ってどうすればなれるの?


うまび:装蹄師という職業につくには、どのような方法があるのでしょうか?


佐々木さん:「装蹄教育センター」という、装蹄師になるための全寮制の認定講習会に入講するのが一般的ですね。そこで1年間学び、卒業試験で装蹄師の認定資格を取得します。全寮制といっても門限などはないんですよ。


うまび:装蹄師になるのに全寮制の認定講習会というのは驚きですね!どのような講義があるんですか?


佐々木さん:馬学などの知識を学んだり、鍛冶技術や装蹄技術を習得したり。また、馬の動きを理解するための乗馬実習もあるんですよ


うまび:いきなり本物の馬で装蹄の実技はできないですよね?


佐々木さん:そうですね。いきなり本物の馬を相手にすることはできないので、私が受講したときは若く柔らかい竹を馬の蹄に見立てて道具の使い方を学びました。道具に慣れてきたら馬の肢の模型を使って練習。最終的に実馬での実践です。

削蹄


うまび:本物の馬の前に、竹や模型で練習するというわけですか。蹄鉄を作る作業はどのように学ぶんですか?


佐々木さん:まずはハンマーと火鉗(ひばし)の使い方に慣れるところから。最初は蹄鉄を作るのではなく、古い蹄鉄をまっすぐの棒に変える作業からスタートします。慣れてきたら、その棒を丸や三角、数字の形などいろんな形に変形させる練習をするんです。


うまび:なんだか楽しそうですね!蹄鉄の装着についてはどのような練習からはじめるんですか?


佐々木さん:この作業に関しては最初から本物の馬を使います。


うまび:いきなり本物の馬を使うんですか!最初はすごく緊張するでしょうね。

くぎ打ち


佐々木さん:そうですね。釘を使って蹄鉄を装着するので失敗すると、馬に怪我をさせてしまうこともありますから。神経が通った場所に釘があたると馬がピクピク反応するので、慣れていればすぐに気づきますが、初心者はそれに気づけないこともあります。


うまび:授業で辛かった思い出はありますか?


佐々木さん:落ち着きのない馬を装蹄したときですね。釘打ちの段階になって暴れ出してしまって……釘打ちまでやらないと作業が終わらないので本当に困りました。


■一人前の装蹄師になるには?


うまび:認定試験はどのようなものなのでしょうか?


佐々木さん:認定試験は筆記と実技があります。筆記は一年間の講習で学んだ事の総まとめです。実技は制限時間内での課題蹄鉄の作製や前肢と後肢を1本ずつ、制限時間内に装蹄します。これらの試験に合格して、認定審査に通れば晴れて2級の認定資格を取得でき、装蹄師の職につけるわけです。ちなみに2級のほかには1級、指導級という認定資格があります。2級を取得した4年後に1級の受験資格を手にし、1級の資格習得から9年後に指導級の試験が受けられるようになります。一人前の装蹄師になるまで15年かかるといわれている所以はここでしょうね。


うまび:それほどの長い間、経験を積まないと試験を受けることすらできないんですか……。


佐々木さん:実は……ひとつだけ例外がありまして。さきほど少しお話した「全国装蹄競技大会」という装蹄師の大会で優勝すると、指導級試験を受けられる資格を得ることができるんですよ。

インタビュー


うまび:つまり、大会で日本一になれば飛び級のようなことができるんですね!おもしろい制度ですね。


■馬が好きなら毎日が楽しい、ロマンのある仕事


うまび:装蹄師には、どんな人が向いていると思いますか?


佐々木さん:ガッツがあってとにかく馬が好きな人。とはいえ、ある程度の力と体力があったほうがいいと思います。でも、力がなかったり不器用な人でも、ガッツがあれば問題ないです。僕が講習生のころ、先生が「器用さはそんなに大事じゃない。すぐにできなくても、続けていれば必ずできるようになる。それが早いか遅いかの違いだけだ」という話をよくしていましたが、まさにその通りだと思います。


うまび:素敵なお話ですね。ちなみに佐々木さんはどのようなときに仕事のやりがいを感じますか?


佐々木さん:装蹄が終わった後に、馬の動きが明らかに良くなっているとやはり嬉しいですね。毎日馬と過ごせますし、装蹄の作業自体がおもしろいので、日々の仕事そのものがやりがいといえるかもしれません。


うまび:今後の目標や夢はありますか?


佐々木さん:まだ乗馬や引退した競走馬しか装蹄したことがないので、いつか一流の現役競走馬の装蹄をしてみたいです。GI馬や、ジャパンカップなどで来日した馬の装蹄ができるよう精進していきたいと思います!


うまび:では最後に、この記事を読んでいる方へメッセージをお願いします。


佐々木さん:装蹄師は普段はあまり表に出ることのない職業ですが、馬が好きな人には本当にやりがいもあり、夢もある仕事です!もし競馬場のパドックなどで馬を見る機会があったときには馬の足元にも注目してみてくださいね(笑)


うまび:佐々木さん、ありがとうございました!

仕事場


 

装蹄師さんたちの高い技術によって、馬たちの肢は守られていたんですね。

私たちがいつも楽しんでいるレースの裏には、普段は会うことのない、競馬に関わるたくさん人々の努力が隠されています。そんな人たちの活躍を想うと、見慣れた競馬も少し違って見えるかもしれませんよ!

コメント受付中!

  • Twitter
    ナガシマ
    以外に知らな「装蹄師」の仕事。馬が好きじゃないと出来ないよね。#うまび #装蹄師2 https://t.co/84zFQ1vZa7
  • Twitter
    Umabi
    馬の靴屋「装蹄師」の仕事とは?<後編> https://t.co/3R19ABvfKt (後編は装蹄師になる方法を聞いたぞ。装蹄師に興味がある人は、ぜひ見てほしい内容だ。) #うまび #装蹄師2 https://t.co/6t7CNW39Va

こちらもおすすめ

    戻る

    進む

    ページTOP