素質馬&重賞ウィナーが集結の2歳女王決定戦!
阪神ジュベナイルフィリーズ
- レース
2016.12.08

12月11日(日)阪神競馬場で、2歳女王決定戦『阪神ジュベナイルフィリーズ(GI)』が行われます!
阪神ジュベナイルフィリーズの歴史は古く、1949年に、関西地区における3歳馬(現在の2歳)のトップを決めるレース『阪神3歳ステークス』として創設されました。
当初は牡馬も出走することができましたが、1991年からは『阪神3歳牝馬ステークス』と牝馬限定のレースとなり、2001年に現行の阪神ジュベナイルフィリーズとしてリニューアル。
なおジュベナイルとは英語で2歳馬を指し、フィリーズとは若い牝馬のことなので、まさに「2歳牝馬」という意味を持つレースとなっています。
現在の阪神ジュベナイルフィリーズになって最初の頃は、このレースを勝っても翌年のクラシックでの目覚ましい活躍は見られませんでしたが、2006年に優勝した「ウオッカ」が翌年64年ぶりに牝馬で『日本ダービー(GI)』を制したのを皮切りに、2007年優勝の「トールポピー」が『オークス(GI)』を勝利、2008年の「ブエナビスタ」が『桜花賞(GI)』・オークスの牝馬2冠に輝きました。
さらに2009年「アパパネ」は、桜花賞・オークス・『秋華賞(GI)』を制し牝馬3冠を達成!
昨年の女王「メジャーエンブレム」もクラシックではないですが『NHKマイルカップ(GI)』を勝利していて、翌年の活躍馬を占う意味でも重要な一戦となっています。
それでは、このレースを制し翌年クラシック戦線を賑わせた馬の中から、ウオッカのレースについて振り返ってみたいと思います。
■ハイレベルなメンバーで勝利したウオッカ(2006年)
2006年の秋に京都競馬場・芝1600mデビューしたウオッカの下馬評はさほど高いものではなく、新馬戦でも2番人気でしたが、1番人気の「レースドール」を3馬身半突き放し勝利して白星スタートを飾ります。
しかし続く『黄菊賞(500万下)』では2着に敗れたこともあり、新馬戦を勝っただけのウオッカへの阪神ジュベナイルフィリーズでの評価は4番人気止まり。
この時1.6倍のダントツ1番人気に支持されていたのは、『小倉2歳ステークス(GIII)』、『ファンタジーステークス(GIII)』を連勝していた「アストンマーチャン」でした。
人気のアストンマーチャンは3番手からレースを進め、最後の直線で内から抜け出すとゴールへ向かって後続馬を引き離し、勝利へのカウントダウンを始めていました。しかし、そこへウオッカが外から鋭い脚で襲い掛かかります。
アストンマーチャンも2歳女王の座は渡すまいと必死に粘り、激しい2頭の叩き合いになりましたが、ゴール直前でウオッカがアストンマーチャンを捕らえて勝利! 見事、女王に輝いたのです。
ちなみに翌年以降、ここに集まっていたメンバーの中から2着アストンマーチャンが『フィリーズレビュー(GII)』と『スプリンターズステークス(GI)』を勝利。4着「ローブデコルテ」がオークスを制し、5着「イクスキューズ」は『クイーンカップ(GIII)』で、8着「ピンクカメオ」は『NHKマイルカップ(GI)』で優勝。
ウオッカはこれだけの重賞ウィナーが出ることとなったレースで勝利したわけですから、牝馬で64年ぶりにダービーを勝ったのも納得ですよね!
■今年の注目馬は?
新馬戦ではメンバーの中で上がり一番速い脚を使ったものの、クビ差届かず2着に敗れた「リスグラシュー」ですが、続く未勝利戦ではその雪辱を晴らすかのように再び上がり最速の脚を計時すると、2歳のコースレコードをマークし素質を開花させました。
前走の『アルテミスステークス(GIII)』でも、中団からレースを進め最後の直線で抜け出すと、後ろから迫ってきた「フローレスマジック」の追撃を退けてⅤ。走るごとに力を付けているようなレースぶりで、初のGIの舞台でも勝利を予感させてくれます。
また、父の「フランケル」はイギリスで14戦14勝(うちG1 10勝)の無敗で引退し、母「スタセリタ」もG1 6勝を挙げた、泣く子も黙るほどの良血馬「ソウルスターリング」も、新馬戦、『アイビーステークス(オープン)』と連勝して両親の強さをしっかりと受け継いでいる印象。今回は初めての重賞挑戦になりますが、同じフランケル産駒の「ミスエルテ」も既にファンタジーステークス(GIII)を制しているように期待十分です。
短距離で5勝を挙げた「ルミナスポイント」を母に持つ、「ジューヌエコール」もデビュー以来3連勝と勢いがありますし、前走は牡馬相手に『デイリー杯2歳ステークス(GII)』を勝利していて実績は上位。デビュー戦から前走までで体重も14キロ増えて、パワーアップした馬体にも注目です!
デビュー2戦目に『新潟2歳ステークス(GIII)』を勝った「ヴゼットジョリー」は、休養期間を経てここから始動。鮮やかに差し切った前走の内容からも、久々を苦にしなければこのメンバーでも十分通用する力は持っています。
さらに『小倉2歳ステークス(GIII)』で2着馬に6馬身つけて圧勝した「レーヌミノル」も、前走は「モンドキャンノ」に半馬身先着を許してしまいましたが、巻き返しを狙っています。
素質馬や既に重賞タイトルを手にしているハイレベルな2歳牝馬が集結する、この一戦を制するのはどの馬でしょうか!?
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